不思議がいっぱい!生き物の世界(ほしぐみ4歳児)
4月のある日、「先生来て!けむしがいる!」という声のする方に向かってみると、黒くてとげとげのたくさんある幼虫がいました。
確かに毛虫に見えるこの幼虫。でも…
「大丈夫。これは蝶の幼虫だよ。」と保育者が伝えると、
「えー!絶対毛虫だよ!」「だってとげとげがいっぱいあるもん。」「黒くてなんだか怖い…。」と信じられない様子の子どもたち。そこで保育室で飼ってみることにしました。
図鑑で調べると、どうやらこの幼虫は『ツマグロヒョウモン』という蝶になるらしい、ということが分かりました。
さなぎになってから、「まだちょうちょになってないね。」「明日なるかな?」と毎日様子を気にしていました。そして5月になったある日、お昼寝から起きてみると…
「あぁー!先生!ちょうちょが出てきてる!」「なんかヒョウの模様みたい!」と、蝶の誕生をみんなで喜びました。でも、さなぎから出てくるその瞬間が見られなかったのは少し残念そうでした。
次の日、羽がしっかり乾いてパタパタ動かしていたので、みんなで逃がしてあげることにしました。「上手く飛べるのかな…。」と心配したり、「頑張ってー!」と応援したり、「また来てねー!」と笑顔で手を振ったり、それぞれにいろいろな気持ちで飛んでいく蝶を見送りました。
ほしぐみでは他にも、ダンゴムシやテントウムシ、カタツムリなど様々な生き物を飼育しています。そのねらいとして、
☆身近な生き物に好奇心をもって関わり、生き物の変化や成長に関心をもつ。
☆生き物の世話を通して、命を大切にする気持ちや思いやりを育む。
☆感じたことや思ったことなどを保育者や友だちと伝え合うことを楽しむ。
などがあります。
連休明け、クラスの子がお家からサンショウの木にいた幼虫をもってきてくれて飼い始めました。「今度はどんなちょうになるんだろう?」と、さっそく図鑑で調べています。
観察するうちに、「黒色だった幼虫が、緑色になってる!」と驚いた子どもたち。次の日の朝には、「あー!幼虫が葉っぱ全部食べちゃった!」「なんだか(幼虫の体が)大きくなっているみたい。」とまた驚きがあって、生き物を飼っていると日々たくさんの発見があり、感動をクラスみんなで共有しています。
また、保育者の家のブロッコリーの葉っぱにいた幼虫も飼い始めました。
「今までの幼虫とまた違うみたい。」「これかな?」「あっ!葉っぱの端っこを上手に歩いてる!」いろいろな動きをする生き物は、ずっと見ていても飽きません。
子どもたちの興味に合わせて、蝶の出てくる絵本も揃えています。みんな真剣に耳を傾けて見る様子から、「蝶や幼虫についてもっと知りたい!」という気持ちが伝わってきます。青虫が出てくる『キャベツの中から』の手あそびも大好きです。これからも身近な生き物に触れ、観察したり、世話をしたりする経験を大切にしながら、たくさんの発見や感動を共有していきたいと思います。