おみせやさんごっこ~そらぐみ(5歳児)編~
毎年この時期に楽しんでいる異年齢でのお店屋さんごっこ。今年は年長児として、お店屋さんごっこも集大成でした。
<ねらい>
友だちと考えを出し合い、工夫したり協力したりしてあそびを進めていく楽しさを味わう。
相手や場に応じてさまざまなやりとりを経験し、言葉での表現を豊かにする。
文字や数に関心をもち、あそびに取り入れる。
1月に入り、まずはどんなお店がしたいか話し合いました。たくさんのアイデアが出た中から、くだものがりやさん、カラオケ、すごろくやさんの3つに決定!どんなものがいるかな?何で作ったらいいかな?
お店屋さんの準備も、みんなで考えを出し合いながら進めました。その中で、物を作るのが得意な子、文字を書くのが得意な子、絵を描くのが得意な子など、それぞれに得意なことを活かして準備に参加する姿が印象的でした。
2月に入り、いよいよお店屋さんごっこがスタート!
くだものがりやさんには、子どもたちが作ったおいしそうな果物がたくさん実っています。
「いらっしゃいませー!」
「おいしいくだものがたくさんありますよ。」
狩った果物は、お店に持っていくとジュース、ケーキ、パフェ、クレープに調理してもらえます。
「何にしますか?」
お客さんと目線を合わせ、優しく声をかけています。メニュー表は、文字で書くだけじゃわからないから、絵も描こう!と子どもたちが考えました。
毎度、大賑わいだったくだものがりやさん。はじめはなかなか役割分担がうまくいかず、行列ができて大変だったという声が多く上がっていました。あそびこむうちに、果樹園を担当する人、注文を聞いてお金をもらう人、調理をして渡す人、食べ終わった物を回収する人など、お店の準備をする時に自分たちで分担するようになり、お店を上手く運営できるようになっていきました!そうすると、行列ができることが「大変」から「うれしい」に変わったようです。
すごろくやさんにようこそ!
友だちと机上ですごろくを楽しんでいたことから、すごろくやさんができました。サイコロを振り、ゴールを目指します。
1人2回までサイコロを振り、ゴールできると子どもたちが作った輪飾りをかけてもらえます。最初は小さいクラスの子もするから、簡単にしよう!と作ってあそんでいました。途中からは、「スタートに戻る。」とか「もっと進めるマスを作りたい!」という意見が出たので、2コースになり、お客さんが好きな方を選ぶことになりました。
異年齢で関わるうちに、数が難しい年少児には年長児が「1,2,3,ここだよ。」と進むマスを教えてあげるすてきな場面も見られるようになりました。
歌いに来てね♪カラオケやさん!
歌ったり、踊ったりすることが好きな子どもたち。面白いお店ができました。曲も、子どもたちのリクエスト。「カラオケはテレビに歌が出るんだよ。」と、よく知っている子が教えてくれました。どうやってしようか?の問いに、「紙に書いて見せたらいいんじゃない?」という意見が出ました。ひらがなを書けるようになった子どもたちは、「私が書きたい!」「僕も書く!」と意欲的でした。
店員さんはCDデッキで曲をかけて、タンバリンやマラカスで歌っている友だちを盛り上げます♪
何度かあそぶ中で、「マイクは使ったら、消毒しないとね。」と、拭くそぶりをしていました。今の時期、大切なことですね。
4~5人で1つのお店を運営するのに、はじめは役割分担がうまくいかず、やることが多くててんてこまいになる子もいれば、逆に何からしたらいいかわからず何もせずに終わってしまう子もいました。経験を重ねるうちに、お店の開店準備の時にだれが何を担当するか話し合ったり、「次のお客さん、お願い!」などお店の人同士声を掛け合って協力したりする姿が見られるようになり、成長を感じました。そうして子どもたちにも余裕が出てくると、ことばでのやりとりもより活発になり、おもしろみが増していく様子がうかがえました。また、お店屋さんごっこを通して仕事の楽しさや喜び、大変さなどを知り、保護者の方への感謝の気持ちも感じたことと思います。
もちろん、お客さんとしても買い物やゲームをたくさん楽しみましたよ♪